2015年8月23日日曜日

【まとめ】「ズルさ」のすすめ 佐藤優

【まとめ】「ズルさ」のすすめ 佐藤優

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まえがき
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■日本の社会構造に問題あるが、「社会が悪い」とそれにひねくれたり、
 将来に展望をもてず人生をあきらめてしまうのはイヤだ。
・滅私奉公で土日も返上で仕事して、残業300時間という生活では人生の意味を失う。
・会社でがっついて管理職になりたいとも思わない。
・働きすぎて健康を害すのもイヤ
・正社員として定年まで仕事を続けたい
・出世はしなくていいけど、50代になってから20代の生意気な若手に侮辱的な扱いはされたくない
そんなことを思っている読者のための「ズルさ」を身につける本。

ズルさ→ロシア語で「ヒートリー」。腹のうちを見せない。狡猾な。悪賢い。
チェコ語だと賢い。すばしこい。創意工夫に富んだ。

■もし著者が、会社で働いて、若い人に居酒屋かどこかで伝えていただろうことを盛り込んだ。
 面倒な時代を生きるために必要な「ズルさ」について書いたもの


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1.人と比べない
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■嫉妬はどうしてもあるが、それを原動力として競争心が生まれて、それが企業のパフォーマンスになる

■出世競争に勝者はいない。まず残れる可能性が低い。他人に勝つことだけに囚われることになる。

■2000年のアメリカ映画「キッド」→新自由主義アメリカでも、価値観を問う映画があった

■冷静に考えると、競争から下りて全く違った価値観と人生の目標を定めた方がより有意義に人生を送ることができることもある


■**いちばんよくないのは、出世競争に敗れたからと自暴自棄になって会社をやめること***

■「複線思考」=会社とはもう一つの顔をもつ ことが心の余裕をもたらす。 リスクヘッジでもある

敏感に現実に反応しすぎて劣等感を持ったり焦りを感じるくらいなら、
 ***どこかは自分の方が勝っていると思い込むぐらいが精神衛生上よい***


■人間というのは、ひとつの現実を目にして、自分なりのストーリーを作って、そのストーリーを現実だと認識する動物

■現実をみてそこそこの自分で納得し、満足する心理を一方でつくっておいた方がいい


■「がんばれば必ず報われる」は思い込み。精神主義的な欺瞞

■「ヨブ記」のストーリーの悲惨さ。まっとうな人がとんでもない人生を送らせられる。
 非の打ち所のないほとでも災難にあう、ということをキリスト教は示唆している


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2.問題から目をそむけない
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■少数意見なのに、ネットで熱狂的に支持されて、ずれた考えになるひとたち

■どこか自分がズレてないか?検証せずにコミュニケーションとるといつか思いがけない落とし穴に?
 (KY)

■最悪のシナリオを書き出してみる

■問題を3つのカテゴリーにわける
1。解決可能か
2。解決不可能か
3。解決できなくても緩和することが可能か


■「疑似問題」問題のないところにあえて問題を設定することで、購買意欲をもたせるやりかた

■マイケル・サンデル教授の提唱する「共通善」
みんなが幸せに生きるために、みんなにとって善いもの ということ。

 ・困っている人を見たら親切にする
 ・子どもにはしっかり教育する
 ・社会のために何かする
・・・素朴な共同体としての価値を指す。


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3.頭で考えない
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■著者は、理屈より断然直感派

■イスラエル人は、水道水の水質検査に、とても生命力の弱いエレファントフィッシュを中で飼うことに
→戦争やテロに直面している彼らの鋭い直感力と発想の豊かさ

■社会でコントロールできないもの
 ・相手の気持ち/自分に対する評価
 ・市場(金融市場)
 ・人間の心理(確率ex宝くじ、ギャンブル/合理性 /恋愛)

・・・われわれの日常は、理屈で割り切れるものだけで成り立っているわけではない


■理屈一辺倒の人ほど仕事ができない

■女性は男性より直感力が強い→違和感を感じる能力。そこから一転して論理的になれる。
 それは日ごろ常によく観察しているということ。

■田舎の生活の「土地・人間関係」に縛られるのがイヤで、他者の存在が希薄な都会へ・・・
自由/自我/自意識の価値観が一番の現代。そこで自分のことばかり考え、答えの出ない「自分探し」を・・・
それなら、思い切って面倒だと思う人間関係に飛び込んでみる。他者と向き合いながら何か役に立つことをしてみる。
そこで他人の評価や自分を見る目が自分に跳ね返り、はじめて自分というものが明確に見えてくる。

■どうすれば直感力が磨けるか?
・多くの人と会って話をしたり関係を築いたりして、人としっかり向き合うこと
・人でなくても海や山といった自然でもよい
・信じるべき神や宗教でもよい。古い宗教の本を読んだり、寺社を訪ねたり、独自に神と向き合う
・代理経験。本を読んだり映画を観たり。

おすすめの本「インフェルノ」・・・・「ダ・ヴィンチ・コード」を書いたダン・ブラウンの著作。主人公はいつも極限状態


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4.時間に追われない
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■時間の奴隷になるのではなく、自分が主人としていかに時間を有意義に使うか

■まず、ムダな時間を極力削る。実はムダは便利なもの・新しいものの中にこそある
 じぶんで置き換えると・・・htmlとか?テンホウとか?配信とか?

■(おすすめ)
1日を振り返って、そのひにどんなことにどれだけ時間を使ったかをノートに書き出してみる
→1日を通して結構ムダな時間が多いことに気づける。TV・ネットを漫然とやっていたり

■自分がやりたいこと、将来実現したいことも、ノートに書き出してみる
→書くことで自分の志向が明確に。そのうちにやるべき優先順位がはっきりしてくる

■やりたいこと時間を、最初から1日の予定から天引きする (給与天引き貯金といっしょ)

■異業種交流会にやたら顔を出す→こういう場に顔を出す人は本業がイマイチな人が多い
本業で成果を上げている人は人脈が仕事でできているのでそういうところに顔を出す時間も必要もない。

■高額な自己啓発セミナーも要注意。

■「賢者の時間」を大切にする。孤独に、じぶんと向き合う時間。
(自分が望んでいるものは何か?自分にとって大切なものは?自分は何者なのか?)

■成功した人は努力した人の範囲内。ただし努力すれば成功する、という訳ではない。

■ときにはズル休みしてもいい。あえて休んで仕事や情報を遮断する。
 1日2日休んだって会社が潰れるわけじゃないし。うつ病になるよりマシ。


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5.酒に飲まれない
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■2つのタイプ
 ・ダウン系。酩酊状態でぶっ倒れるタイプ。意識を失って体が震えだし失禁してしまう
 ・記憶は飛んでるのに体は元気なタイプ。事件を起こしたり事故にあったりする

■意味のない飲み会やはしご酒(2次会)は避ける。会社のグチや悪口大会は最初から参加しない

■上司と酒を飲んで腹を割ったといって、調子に乗らないこと。飲みの席と仕事とは立場は別。

■いちばん良くないのは、飲んだときの話を蒸し返すこと。
 「こいつは飲んだときの言質をとるのか。厄介だな」と警戒される

■女性は男性と違った目線で会社を見ている。一緒に飲んで話を聞いてみるとか。

■ひとは何かに酔って生きている。酒でなくても
 ・女性にのめりこむ。。
 ・薬物にハマる。。。
 ・宗教・神に酔いしれる。。。

逆に言うなら、何かに酔っているからこそ、人は生きていける。


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6.失言しない
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■小渕恵三元首相が指示した対談前の相手への「べからず集」

■橋下徹の慰安婦問題への発言。二重三重の偏見からくる発言。
 ・男性は衝動的に女性を暴行するものだ、という偏見
 ・一般の人たちが暴行されるのを防ぐためには、特定の人がその受け皿になってもよい、という偏見

■筆者は日々の仕事では、上司にむやみに自己主張せず、上司を立てていた。
 独りよがりの正義感で上司に正面からぶつかるのは、一番愚かな人間のやること。

■組織とは「個人の価値観」「正義感」を超えた論理で動くもの。
 そこで働いている以上、その論理にある程度は巻かれる覚悟が必要。

■合わない上司の下についたら、なんとかうまくやっていけるように最大限の知恵を絞るしかない

■失言しないためには・・・・
 ・時と場所と言葉を選ぶ。黙るところでしゃべり、語るところで言葉が足りないから失言する

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7.約束を破らない
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■小さい約束をきちんとこなすことを繰り返すことで、大きな仕事を振られる。
→小さな約束を守っていくうちに信用を獲得して、さらに大きな約束事ができるようになる

■この構造を逆手に取っているのが詐欺師。小さい約束を守ることで信頼され、大きく裏切る

■遅刻することで相手の時間を奪っていないか。遅れるなら遅れる時間をきちんと伝える。
 ダメージコントロール。

■言質をとらせないー
事実を述べる範囲を限定して、あとは相手が勝手に想像し判断するのを待つというテクニックもあ

■家電量販店ー安いし他の店も選べる。しかしアフターフォローは契約した以上は望めない。保証も決まっている。電話してもフォローはない
 地場の家電ー値段は安くない。暗黙の了解で次もこのお店で買うもの。故障したらすぐ来てくれる。保証期間は関係なし。

欧米的な契約ー短期的な視点で利益を出すための方法としては合理
 地域社会・コミュニティを上手につくって、あいまいな約束事ー実は長い関係を続けるのは
 こちらのほうが適している。

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8.恩を仇で返さない
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■誰でも自分が与えた情は大きく、受けた恩は小さく感じるもの
 「受けた恩は石に刻み、かけた情けは水に流せ」


■封建時代の武家社会
 「御恩と奉公」 土地⇔軍役・経済負担
 受けた恩を心に刻み、それにいかに応えるかが前提だった時代。
明治維新後、身分制がなくなる。学問を身につけ自分の力で生活基盤を築く社会。
家族主義→個人主義

バブル崩壊後、
・高度消費社会(特定の人・個人向けの商品で溢れる)
・金融資本主義(社会の経済活動をすべてお金で換算する)
・新自由主義(選択できる自由。自己責任。より良いことを選択する努力で、自分は変えられる)

■「倍返しだ」は憎しみの連鎖と増幅の論理。世界の紛争のしくみと一緒。
 「目には目を歯には歯を」ハンムラビ法典は、実は「やられば分だけしか報復してはいけない」

■岡田尊司「パーソナリティ障害」
 自己愛型で自己中心的な人は、権力を求め、傲慢で、常に優越性を誇示したがる傾向
→その自尊心と自身にはほとんど裏付けが無く、もろく崩れやすい。
→この障害の原因に、幼少期の親との関係がある。親の愛情を実感できずに育ち、
 自分が愛されるという存在であるという自信が持てなくなる。自己愛型といいながら本当の意味で自分を愛することができない。

→こういう人は自己に執着していて、関心が自分だけに限られる
 当然、他人の恩を感じる気持ちが希薄で、恩を仇で返す場合が多い。
 してもらって当たり前。。。今の社会がこういうタイプを作り出しやすくなっている。

こういう人は平気で人を利用するので、短期的には営業などでも成果を上げていて会社から評価されたりしている
承認欲求が満たされ、その成功からますます自己中心的で利益中心的な行動に走る
自己愛型パーソナリティは今の新自由主義の経済・社会システムに適応している

■人間は誰かの役に立っている、という実感、利他的な行動を取りたい
→その方がモチベーションが高く、また長続きしやすい

■マザコンの傾向のある男性の方が、そうでない男性よりも平均年収が高い。

■受けるよりは与える方が幸せ

■自分のためだけにがんばれることはたかが知れている。
自分以外の家族・子ども・知り合いや友だちーそういう人たちとの関係の中で恩を与えたり報いたりしながら生きる
ーそのほうが幸せな生き方では

そのためにはービジネス以外での人間関係をできるだけたくさんもつこと
 家族・友人・趣味のサークル・地域コミュニティ


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9.嫌われることを恐れない
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■アドラー人気から、いかに今、世の中は「嫌われない」志向になっているかということ。

■会社では、競争しながらも、いかに組織の中でうまくやるか、と二律背反を強いられている

■池上彰「会社のことよくわからないまま社会人になった人へ」
→建前として会社は「社会貢献」「顧客満足」を訴えるが、資本主義社会で生き抜くには
 結局は営利団体である。と認識せよ。

■「課題の分離」
他人の評価・評判は自分で操作できない。課題が別なのだと割り切れば、気持ちも楽になる。

■人の顔色を見て自分の意見を変えたりおどおどしているより、
 自分の好きなものを明快に求め、生き生きとしている人のほうが魅力的

■まずは嫌われていても、自立して飯を食っていけるくらいの力があるかどうかが重要

ルサンチマンー恨みや妬みで勝者を引きずり下ろしたいという強い思い。

自分を殺し、抑圧し続けると、社会や他人に対する憎悪から、本当に取り返しのつかない
反社会的な行動に走ってしまうことも。

■そのためにはー、日ごろから自分が何をしたいのか、どうなりたいのか?をイメージしておく

■ノートに書き出してみる。自分の考えを視覚化することで、頭が整理でき、
 譲れる/譲れない部分がはっきりしてくる



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10.人を見た目で判断しない
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■五味川純平「戦争と人間」より  「そいつがどんな飯の食い方をするか」
→誰かをダマしていたり、汚い手段でお金を儲けているようなやつは信用できない

■相手によって態度を変えるような人。上にはこびへつらうのに、下には高圧的に出る人物は信用できない

■すぐに理解しようとしない

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11.上下関係を軽んじない
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■ノンキャリアからキャリアになった苦労人。ただしそういう人ほど威張る上司だった。
アンモニアで目が痛くなるぐらいの便所の掃除をさせられた
→部下は上司を選べない。とんでもない上司の場合、仕方ないとあきらめ、上司と付き合わなくなる
 機会が来るまで我慢するしかない。

■組織が機能するためには、そこにいる人間は歯車にならざるをえない。そこをよく認識すること。
 軍隊でも会社組織でも本質的には同じ。

■部下が上司に歯向かってもほぼ100%負ける。組織は常に上の味方。そう思って間違いない。

■組織は基本的に反抗者を嫌う。どんな国でもどんな組織でもどんな時代でも一緒。
 セクハラ・パワハラで上が飛ばされる機会があっても、2年くらいすると訴えた側も異動になるケースがほとんど

■上の人間にまともにぶつかるのは避けよう。下手な正義感で、自分が組織を変えてやろうなどと思わないこと


■上司に対しては過度の期待をしないこと。上司の八割は頭がおかしいと思って割りきれ。
 その方が気が楽になって、何かあってもしかたがないとあきらめやすい。


■権力の本質は人にイヤなことをさせる力

■問題社員を引き取ってはいけない。チームは掛け算の力。一人「0ゼロ」がいると何人いても成果が0になる

■10年後を明確にイメージする
→労働力をコモデティ(商品化)させずに、代替不可能な人材になる

■生き残る人の上手な逃げ方
 ・趣味に肩書きを持つ(会社じゃ使われても、習い事の世界では教える立場、とか)
 ・副業。収入の複線化。精神的にも経済的にも余裕ができて、職場のストレス耐性になる
 
逃げ場を作る。対決しようとせずに逃げる。仮病でもいいから一旦休む。適当に休む社員の方が会社も助かる

■複数の価値観を持つこと

 ・自由や平等が幻想に過ぎない。人間同士で組織を作る以上、上下関係と権力構造の中にいるしかない
→「ただし、それを見極めるところからしたたかさと強さ、そして実現は難しくても大切な理想があることを知る。
  そこで葛藤し、もがきながらも生き抜くこと。それが人間としての価値であり生きる強さなのです」

20150823

2015年8月21日金曜日

【まとめ】幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論 The happiness advantage -The seven principles of positive psychology that fuel success and performance at work (ショーン・エイカー Shawn Achor)

【タイトル】幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論
The happiness advantage -The seven principles of positive psychology that fuel success and performance at work
(直訳 幸福優位性 - 仕事も人生も充実させるポジティブ心理学の7原則)
by Shawn Achor


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□プロローグ
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■幸せは成功に先行するのであって、成功の結果ではない(!
→happiness advantage(幸福優位性)

■幸福感や楽観主義は、実際に業績を高め優れた成果をもたらす。

■脳がポジティブで前向きな状態にすれば、モチベーションが高まり、効率的に働ける。
 挫折から立ち直る力もわき、創造性が増し、生産的になる。仕事はずっとうまくいくようになる。


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□パートI 職場におけるポジティブ心理学――
 幸福優位性の発見/職場における幸せと成功/人は変わることができる
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■ニュースを見れば毎日、事故・汚職・殺人・虐待・・・・ネガティブな話題が占めている。

■「仕事」「健康」「友情」「人間関係」「創造性」「活力」etc すべての分野において
 『幸せが成功に先行する』という200以上の研究の結果が出ている。

■人は変わることができる
 -檻の中にいるサルに、小さな穴に食べ物を置く→サルは練習を重ね、いつのまにか
  上手にエサを食べられるようになる。実験前よりサルの脳の皮質分野が数倍に広がっていた
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□法則2 心のレバレッジ化――マインドセットを変えて仕事の成果を上げる
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■ベッドから落ちて大泣き寸前の妹に「すごいよ!ユニコーンの姿そっくりだ!」ととっさに言って、その姿を見られる興奮で、妹は幸い泣き止んでくれた。
 →脳の働きを使えば、経験の情報処理のやり方を変えられ、対処の仕方もコントロールできる。

■現実というのは、それをどこでどのように見たかに基づき、その人の脳が相対的に理解したものにすぎない。
 大事なのはこの視点が変えられる、ということだ。視点が変われば、世界をどのように経験するかも変えることができる。
 「視点(マインドセット)を動かす」とはそういう意味である。


例えば、この日本で一定の生活水準を送っている自分は、全世界のひとから見て上位数%に入るような生活をしているはず。
だけど、この立場について「感謝」「裕福だ」「選ばれていて幸せ」となかなか感じられない。
これはごく身近な人たちの世界だけをみて、自分の脳が「大して裕福でないし感謝もしてないし選ばれてもいない」と理解しているだけにすぎない。
この脳の理解の仕方を変えれば、幸福になれるようになるのでは。

■老人たちを何人か集めて、若い頃にタイムスリップ疑似体験をさせると、記憶・知的レベル・外見・見た目・姿勢・身体能力が向上した。
 →心の状態が、現実に及ぼす力がいかに大きいかを示している。

■プラシーボ効果。期待理論。
漆アレルギーの人たちに「今から漆を塗ります」と告げて、無害なものを塗ると、参加者13名全員、本当にかぶれた。
→逆に「これは無害です」と伝えながら、漆の樹液を塗ると、13人中2人しか発疹しなかった。(!

■ホテルの清掃員に「この仕事は毎日かなりの運動をすることになる」と伝えると、実際に体重/コレステロール値が下がった。
→※変わったことは、脳が自分の仕事をどのように捉えたのか、だけ。 何も伝えなかったグループは体の変化は起きなかった。

■つまらない会議」「やらなきゃいけない仕事」「休日に追いつきたい業務内容」・・・こういうものこそ視点を動かすべき。
→これをやって得られること。意識的に「これが自分にとっていかにプラスか」を考えて、実際に口に出してみたりする。

■遊び/自由な時間/家族と過ごす時間を「非生産的。時間の無駄」と捉えてしまう・・・・これも視点を動かして、自分へどれだけ恩恵があるか?の視点で考えてみよう。

■困難な難しい仕事に立ち向かうときは、失敗する理由でなく、成功する理由を総動員して、自分の具体的な強みに注目することが、最高の結果につながることが研究によって証明されている。
→難しい仕事なら、自分がどれだけこの業務について勉強してきたかとか・・・どれだけ困難な業務を乗り越えてきたのか、とか・・・・・自分が本当に得意なことに注意を集中すること!

/やってみよう/
 ・今まで2年間近く、最初はド素人の立場から、**に関わる知識・経験を蓄えてきた。実際に他の人が取得困難な資格も取れた。
 ・まったく知らないメンバー**人をまとめ上げて、顧客の依頼に答えてきた。顧客はそれに満足し、顧客の部長は品質の良さを評価した。
 ・その意味で、今からやる業務の「**規模」「****の難しさ」「メンバー数」どれも、前回PJよりは規模が小さいもの。
 ・前回PJと比べて今回は規模も適正で、**→構築→**までひと通りやれる良い機会だ。忙しいのはイヤになる理由にならない。だってどうせ夜には**の勉強するんでしょ?
/     /

■エイミー・ウェズニスキー「仕事のとらえ方。仕事に対する姿勢は三種類ある」
 ・勤め。
 ・専門職。
 ・天から与えられた使命。

そのためのエクササイズ。 
「どんなつまらない仕事でも、それを1つ挙げて、それができた結果、何になるか?を書き出してみる。
それが自分にとって意味があるとおもえるものに到達するまで、矢印を何度も引く。

■ダメ上司のことば「われわれの仕事はカネを稼ぐということ以上に何の意味も価値もない」というシグナルを出している。

 ・テキサスのスーパーで、まるでそれが天職かのようにレジの袋詰め作業をする高校生バイト
 ・仕事にうんざりしている、と語った、1億ドルの会社を設立した起業家


■ピグマリオン効果 ーだれかの潜在可能性を信じれば、その可能性は命が吹き込まれる(現実味をおびてくる)

 平凡な能力の児童2人。教師には「この2人がクラスで一番素質があって、伸びる可能性が最大」とふきこんでおく。
→実際にその2人の能力が飛び抜けて良くなっていた。

 1.教師がこの児童の潜在可能性を信じたことが、無意識に児童に伝わっていたこと。
 2.言外のメッセージが児童に伝わって理解され、それが現実のものになったこと。

→悲観的で冷淡なマネージャーの下で働いている部下に、楽観的でモチベの高い人はほとんどいない。リーダーの考えに部下はならう。



まとめ。 現実というのは相対的なものにすぎない。 世界は固定しているものではない。

 ・75歳の老人が実際に生物学的に若返った
 ・適切な言葉や信じることがテストの結果をよくする
 ・だれもが単なる「勤めだ」と思っている仕事を「天職だ」と見出す人がいる

これらはすべて、自分が世界をどう見ているか、捉えているか、理解しているか、の違いが生んだ結果である。
ポジティブな理解でものごとを見ることで、結果、実際に効果が表れてくることが実証されている。


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□法則3 テトリス効果――可能性を最大化するために脳を鍛える
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■年中ネガティブな面ばかりを探し出して拾い上げていると、そのパターンにはまり込んでしまう
 晴れた日の二人 A「今日はいい天気でなにより」 B「こう暑くちゃかなわない」
→ネガティブパターンは、生活や仕事の中にポジティブな面を見出すことができず、チャンスも、可能性も、成功の機会も見逃してしまう。

※スチャダラパー「ついてる男'94」

■毎日間違いさがしをやっている税理士の脳には「間違いを探す配線」ができあがってしまう →この習慣が職場や家庭の人間関係にまで!
■毎日議論の欠陥や批判、瑕疵を探している弁護士の脳は「矛盾点を探す配線」ができあがってしまう。また、時間=報酬の考えが家庭の中にまで!

■脳にはスパムフィルターがついている
 ・目から入っている情報は大量なので、脳が必要なものだけ意識して処理するしくみになっている
 ・「スポーツチームの球の行き来の数を数えて」と教えながら付近でゴリラが通る動画を見せても、被験者のほとんどはゴリラに気付かない。

何を見るにもいくつかの別の見方がある。「負のテトリス効果」でネガティブな見方が身についてしまっている人は、
どんな状況でもポジティブな面を拾い上げる見方を訓練することができる。
→「前向きなテトリス効果」が身につけば、成功の可能性を高めるようなチャンスやアイデアが見つけられるようになる。

「前向きテトリス効果」これができるようになると・・・・・・! 下の3つが身に付きます。

 ・幸福感― まわりからポジティブなものを拾い上げるほど、幸福度があがる。(また、仕事の成果が上がる。)
 ・感謝 ― ポジティブな感情を持つ機会が増えるほど、ひとは感謝の気持ちを覚える
 ・楽観性― ストレスの大きい状況にもよりよく対処でき、逆境にあっても精神的にまいってしまうことが少ない。

■リチャード・ワイズマンが行った面白い実験。 「自分はついてる」と思っている人と「自分はついてない」と思っている人
→Q。新聞のなかの写真の数を数える時間を計測しています。 ※じつは新聞記事中に「このメッセージを見た、言えれば250ドルもらえます」「写真の数は43枚です」
→ついてるグループ:平均数秒。 ついてないグループ:平均2分。
→このことからわかること。負のテトリス効果にとわれわているため、普通の人に見えているものが見えない。だから成績も振るわないしお金も手に入らない。

■それでは、テトリス効果を取り込むために、脳にどんな訓練をすればよいのか?

・「今日起こった3つの良いこと」ちょっとおかしかったこと。大笑いしたこと。仕事で達成感。家族との絆。未来への希望がきざしたことetc 具体的でありあさえすればいい。
→人の脳にはキャパがあるので、ポジティブなことを考えると、それまで占めていた他の小さな心配事やイライラは意識の外に押し出されてしまう
→このエクササイズは、いったん止めていても、よいことスキャンが上手になっているため、幸福度・楽観性の高い状態が続く。

・「3つのよいこと」は他の人を巻き込むほど効果が倍増する!   

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法則4 再起力――下降への勢いを利用して上昇に転じる
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■「高齢者支援のため」とウソ実験に参加し、少額の報酬のために1時間ずっと転がされ+「ビデオ撮り忘れたんでもう一度最初から」「それでもまだやりますか?」
 ・・・実はモチベーションとレジリエンス(立ち直る力)の実験だった。

■逆境や危機から延びる道は3つある
 1.いまいる場所をぐるぐる回る道。いつのまにか出発点に戻ってきてしまう。
 2.さらに悪い結果へとつながる道。もっと悪い状態へ。これがあるため、人は事態に立ち向かったり、難題に挑戦することを恐れる。
 3.失敗や挫折から始まって、人をより強くし、より成長させる道である。
 
■親しい人が死んだ/骨髄移植手術/乳がん/慢性病/心臓発作/戦闘/自然災害/暴漢の襲撃/難民 
→これは実は、たくさんの人々が「ポジティブな成長を遂げた、そのきっかけとなったできごとリスト」なのだ。

つまり、「重大な苦しみやトラウマは、さまざまな面において、非常にポジティブな変化をもたらす」 

・マイケルジョーダンは高校の時、バスケットボールチームから外された
・ウォルトディズニーは「創造性が足りない」という理由で、新聞の編集者をクビになった
・ビートルズは「もうギターバンドは流行らない」という理由でレコード会社幹部から追い返された
これらの人々を勝利に導いたのは、「再起力」への信念である。
ベンチャー投資家は、ビジネスの大失敗を経験したマネージャーしか雇わない。

■マーティンセリグマンの「学習性無力感」。私たちは挫折や大きなショックに出会うと、希望を失ってしまい、ただ諦めてしまう。
 『どうせダメなのに、やったってしょうがない』

■銀行強盗に運悪く遭遇し、50人いた館内でただ一人手を撃たれてしまった!
 ネガ「健康な体がケガをするなんて不運すぎ」「他に何人もいたのになぜ私だけ・・・不運だ」
 ポジ「もっと重要な箇所を撃たれていたら即死だ。ついてる」「50人もいて他の誰も撃たれなかったのは幸運だ。全員生きて帰ったことはラッキー」

事実をどうとらえるか?は、脳が「反事実(実際とは異なるストーリー)」を造りだしているから
 ネガ「普通に銀行で業務して終わるシナリオを想像し、それに比べて現実が不運だ」
 ポジ「頭を撃たれて即死」「他も多くの人が撃たれる」シナリオを想像し、現実はそうでなかったことが幸運だ。

■楽観的な説明スタイルを持つ人は、逆境を「限定的で一時的なもの」ととらえる
■悲観的な説明スタイルを持つ人は、逆境を「大々的で永続的なもの」ととらえる

※高校の友達の鈴木くん。「おれのネガティブ思考は母親から譲り受けたものだ」と自分をはかなんでいた。
→家庭環境がこどもに影響を与えることは大きいだろうね。鈴木くんの性格も大きくは母親の影響があるだろう。

■保険会社メットライフの営業マン採用→楽観的説明スタイルができる人を重視して採用し、離職率低下&市場シェア上昇

■解釈のA「adversity=困難な状況」B「belief=信念」C「consequence=結果」D「disputation=反論」モデル

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逆境はどんなものであれ、自分が想像するほどひどくならない。なぜなら、ひどい結果を予想することによる恐怖は常に、結果そのものよりも悪いからだ。
この人間心理の奇妙な性質を知っておくだけで、人生にはつきもののさまざまな不幸を、より楽観的に解釈できるようになる
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*******いままでの自分の体験例*******
・****のハコと***を紛失し「これはインシデント扱い?!」「****が出てきておおごと?」「課長やメンバーにまで迷惑をかけてしまう!」
→土日はそのことで頭がいっぱい。中古ショップを巡ったり、ネットで中古品をひたすら探したり。
→実際には、手渡しして返したときに、何も言われず何事も起きなかった。

・新しい業務。そのへんの知識なし。リーダーとして着任。不安だらけ。
→週末は家族サービスも無視して、モスで読み解き。でも全く理解できず。。無力感に陥っていた。
→実際には、なんとかうまくまわって、かつお客さんから高い評価をもらえた。



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法則5 ゾロ・サークル――小さなゴールに的を絞って少しずつ達成範囲を広げる
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■「マスク・オブ・ゾロ」で、ゾロに特訓を指示したドン・ディエゴは、まず円を描き「この円の外には何もないと思え」と言った。
→円の中で自在に動けるようになるとはじめて、難しい技を教えていった。そして円を拡大して、コントロール範囲を広げていった。

※森田療法も、まず臥褥(静かに寝ていること)療法1週間で、不安・葛藤から「生への欲望」が出てくるまでおとなしくさせる。

■ストレス・仕事量が自分の能力以上にたまっていくと「コントロール感覚」が真っ先に失われてしまう。
 とりわけ***何もかも一度にやろうとすると、そうなりやすい*** ※わたしです。。
 そういうときはまず小さな達成しやすい目標に努力を集中することで、コントロール感覚を取り戻すことができる。

■ーじぶんの人生をコントロールしている、という感覚ー
 人生をコントロールする力がある、と信じている人は、学校での成績、職業で成功、職場での幸福度も高い。

 A内的統制感ー自分自身の行動が結果に直接作用するという信念を持っていること
 B外的統制感ー日々の出来事が外部の力によって支配されていると考えていること

期待していた昇進がかなわなかった。。。
 B:うちの会社は能力を見る目がない。俺なんか最初からダメだったんだ。」と考えて、その結果やる気を失う。*学習性無力感
 A:自分の不十分だったところを探し、その部分を改善しようとする。「自分の行動が、運命の大半を決めるのだ」という信念が努力につながる。

 B:仕事を褒めても「ただ運がよかった」「上司が甘いだけ」と言う。実感が持てないため、仕事に本気で打ち込むことも、仕事から満足感を得られることもできなかった。

■老人ホームに観葉植物の世話etcの簡単な仕事のやり方を彼らに任せてると、「幸福度の改善」および死亡率が半分!に下がった
→観葉植物の世話は、ほんの小さな円でしかない。ただ「その仕事に関しては自分が主人公である」という感覚が、本当に寿命を延ばした。


■脳の中の闘い (感情が理性を追い出してしまうしくみ)

 ・感情システムー「ジャーク」 大脳辺縁系の小脳扁桃。 *体を反射的に動かす」ような時に命令
 ・認知システムー「シンカー」 前頭前皮質。 論理的思考。結論を出したり、将来の計画を立てたり。*考えてから反応する

・ストレスを感じていたり、冷静さを失っているときには、脳が「ジャーク」に主導権を握られてしまうことがある。→「感情のハイジャック」

・ストレスに負けやすい人、すぐに感情的になるひとは、小脳扁桃の活動がどんどん活発になり、理性的に問題を対処する能力を抑え込んでしまい、結果、苦悩がますます大きくなる。

■ダニエル・カーネマンの実験。「最後通牒ゲーム」→ 1ドルしか分け前をもらえない被験者は腹を立てその小額の受取り自体を拒否する。合理的でない行動。怒りや不快感が行動を支配した。


■「ではどうすればまたコントロール感覚を取り戻せるの?」

《感じているストレスや無力感を言葉で表現する≫
→言語情報が頭に入ってくると、ネガティブ感情が静まり、気分が改善、決断能力が高まる。

≪抱えている問題を、自分がコントロールできるものとできないものに仕分けする≫
→そこらへんの紙に書くだけでもできるよ。


■いきなりフルマラソンはできない

■会社は小さな「カイゼン」を大量に実行して、大きな目標を達成する

■「オール・オア・ナッシング」で考えると、なかなかうまくいかない苛立ちやストレスが脳を支配し、無力感発生→ほんとうに失敗。

■病的に片付けられないひとへの「ゾロ・サークル」対処法。
まずは小さい一角だけ、絶対綺麗にしておくこと。→翌日はその範囲をちょこっと広げる→。。。。いつのまにか部屋全体がキレイに!

■1400通を超える大量メールの処理方法。
最初の3日は「その日来たものだけを処理しなさい」、次の日から「その日分+過去1日分だけ処理しなさい」「1日1時間以上はこの作業は禁止!」
→時間の制限を設けることは大事。まとめてやろうと思うと出口の見えない気分に落ち込んでしまうから。





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法則6 二〇秒ルール――変化へのバリアを最小化して悪い習慣をよい習慣に変える
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■医者の44%は肥満。自己管理できない上級管理職。バチあたりな宗教団体のトップ。幸せじゃないポジティブ心理学者。
→知識は行動を伴わなければ意味がない!

■われわれの行動は習慣のかたまり
 朝起きて、洗顔・髪をとかす、服を着替える、歯を磨く。-全て殆ど何も決断することなく自動的に行われる。=習慣。
→では、やりたいと思っていることを習慣化するためにはどうすれば良いか?

■はじめてのジャグリングがいつの間にか、いとも簡単にできるまで
→何度も練習することで、今まで使わなかったそこの神経回路が補強されていき、電流が早いスピードで流れるようになる。
 するとジャグリングはだんだん容易になってきて、前ほどの集中を必要としなくなり、しかも早くできる。
「行動は自動的になり、習慣となる」

■脳は人生の後期になっても、変化させることも鍛えることもできる(!

■ギター練習計画頓挫→ポジティブ心理学者なのに落ち込んでる。ダイエット中にガマンの限界を超えて、夜中にチョコレートケーキ1ホール全食い。
→ひとは自分の意志だけで習慣を作ることはできない。

■「自制力は量が限られていて、すぐ枯渇してしまう」ーガマン量は限りがあるから、どれもこれも「意志の力だけで」ガマンすることはできない。

■土曜日にどんな趣味の時間を使うか楽しみに考えていたキャシーは、手元にたまたまあったリモコンのおかげで4時間ぶっ続けでTVだけ見て半日終わった。
→自由時間を楽しむのは仕事を楽しむより難しい。(*この間のひとり土曜日もそうでした) ついつい抵抗の少ない道を選んでしまうもの。

■ミハイ・チクセントミハイ「趣味はTV観賞の3倍楽しい。でもなぜか人は趣味の4倍の時間、TVを見ている」
→能動的なことをやるための準備「活性化エネルギー」。

やりたい習慣は、活性化エネルギーを「下げる」しくみを考えてみる。
止めたい習慣は、活性化エネルギーを「上げる」しくみを考えてみる。

■オプトアウト(マーケティング) opt out(=撤退の選択)。止めるために行動を起こさないといけないしくみ。

■脳波の動きが一番不快だと感じる携帯着信音がなぜか一番人気。その訳は「初期設定」だから。

■コンビニで、一番売りたい商品は客の目の高さに合わせている。オンライン広告業者は人の視線がどこに集まっているかを調査している。
 衣料店で一番高い服は、客が触りやすい場所に置かれる。→触って感触を確かめると、人はその服を買う傾向がある。


■仕事の効率が悪いわけ。 メールチェック→HP閲覧→携帯 これをする度に今までの仕事の集中が途切れることが、もっと重大

 ・仕事中はメールソフトを閉じる
 ・インターネットのホームページを、ポータルサイト以外にした
 ・メールチェックはAMに1回だけ。コーヒーブレイクはAMに1回だけ


■20秒ルール。行動を起こすための準備20秒をなるべく使わないしくみを考える。
→ギターは部屋の真ん中に置いていつでもすぐ弾けるように。
→朝、運動するために、夜寝る前にランニングを着て靴を用意して寝る。
→車通勤途中でどうしても毎日かき氷を食べる習慣が治らないなら、コンビニがある道を迂回して通勤する。
→TVを見るのをやめるために、リモコンから電池をぬいて引き出しにしまう。
  

■臓器提供のためのオプト・アウト・プログラム→特に何もしなければ自動的に提供者として登録される。→スペインはこの方式で提供臓器数がただちに倍に。


■「まずは靴を履くこと」
 やりたいことを習慣化するには、それを実行するために何が(必要な時間・選択肢・ストレス)=活性化エネルギーなのか見きわめて、それを減らす。
 それが1回あたり20秒でも減らせれば、その効果はすぐにも表れる。



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法則7 ソーシャルへの投資――周囲からの支えを唯一最高の資産とする
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■成功しない人たち、うまくいかない人たちは、期限が迫ったり困難なトラブルが発生すると、内向きにこもる

・ランチをデスクで食べはじめる
・遅くまで残業し、週末も出勤する
・関心は仕事だけに集中
・直属の部下と顔を合わせて話す時間も惜しむ
・廊下で仲間とあっても雑談一つしない
・お客さんからの℡も重要じゃないものはすぐ切る
・危機モードになると、友人・家族関係の予定は真っ先に切り捨てる


■成功している人はたちは、↑と正反対で、周囲の人々との結びつきをさらに堅固なものにする。
 人間関係を切り捨てるのでなく、そこに投資する。こういうひとたちは

・仕事の能率も高く
・没頭でき
・エネルギッシュで
・失敗からの立ち直りも早い


■笑顔には伝染性がある。(職場の同僚にも試してみよう!

■有害な感情は、受動喫煙のように他の無実の人をその犠牲にする
(イライラ/ムカムカ/怒り/ため息(無力感) はまわりの人にも伝染するからやめよう)


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パートIII 幸せの波及効果――幸福優位性を仕事に家庭に人生に応用する
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■同僚には伝染性がある
ダニエル・ゴールマン「有害な感情はその本人から漏れだし、まるで受動喫煙のように、そばにいる無実の人を犠牲にする」

■笑顔をつくっているとまわりも笑顔になる
→チーム内にポジティブな人(幸福優位性をもつひと)がひとりいるだけで、グループ全体によい影響が与えられる

■ポジティブ感情の感染力。不機嫌・不安な顔つきの上司の近くに長時間いるだけで、悲観的になりストレスを感じるようになる。

20150821





【まとめ】人に強くなる極意 佐藤優

【まとめ】人に強くなる極意 佐藤優

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1 怒らない
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■感情的になってキレてしまうひとは、感情の抑制が効かない情緒不安定というカテゴリーに入る。
つまりは「病気」なので、こへは議論の外のメンタルヘルスの話になる。

■あえて大声で怒ることで、命の危険から避けさせる行動もある。
(工事現場の指示者、自衛隊の長)

■いつも怒鳴る瞬間湯沸かし器上司
→実はあえて悪役に徹していた?
気づいていた筆者だけにはある時、親身なアドバイスをしてくれた。

■鈴木宗男は役人が嘘をつくことを的確に見抜く能力に長けていた

■平気で嘘をつくひとには大声で怒鳴る
→faxの受信履歴でバレた部下の嘘
→過去に、事務処理レベルで、外国同士の「送った、送ってない」で国際問題にまで発展した
→些細なミス、嘘が大事になる可能性

■怒られたり怒鳴られたりしてもすぐ「自分は嫌われてるから…」と思わないこと

■パートナー会社からきているひとや、派遣、出入り業者のひとたち(立場の弱いひとたち)に、立場的な強さから高圧的な態度や怒ることは絶対にやめること。
周りからはいじめてるとしか見られない

■じぶんの怒りの元を合理的・客観的に説明してみる。

この怒りは…
嫉妬から?
コンプレックスから?
焦りから?

焦り」なら、
「なぜ焦っているのか?」
あせる原因が解ったら、
なぜその原因が発生したのか?…と続けて分析する。
(もう一人の自分を出現させる。メタ認知)
紙に書いたり、物事を俯瞰していくと、実は怒りそのものが自分自身の

・誤解
・思い込み
・間違った判断

だということに気づく。そうすると、

一方的に相手が悪い!
向こうにもそれなりの理屈がある
よく考えたら自分も同じ過ちをしている
そういう気づきが出てくる。

ここまでできれば、まさに理性の勝利

■512日間の拘留でいちばん頭にきた瞬間
外務省の人事課員が、筆者から何か言質をとろうと面会に来たとき

■感情の糸をほどいていくには、それなりの知識・経験が必要
経験は有限なので、オススメは小説もしくは映画
(あとは古典や、まともな心理学書)

■怒りは溜めずに(ネットなどに巻き散らかさずに)、小説を読んで昇華させよう

■昔は貧困、飢餓、突然肉親を失う、戦争、仲間を失う、人権無視の封建的社会

今より不満・怒り・悲しみは溜まっていたはず。
それを昇華していたのが芸能や芸術、文芸だった

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2.びびらない
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■ひとはなぜひびるのか?びびって相手のペースに飲まれないためにはどうすればよいのか?「びびらない力」のつけかた

■上司や会社の評価が気になるのは…
社内コミュニケーションが希薄で存在がバラバラ。だから不安になる。
存在感や組織の位置を確認するのは上司ぐらい。だから顔色を伺い、一挙手一投足にびびってしまう。

■大学生の便所飯。つるまないといけない感覚。同調圧力。
昔のムラ社会と同じ。それを破る人に対して、激しい怒りや攻撃をするようになる。
「おれはこれだけ抑えているのにアイツばっかり勝手にやって許せない」

■幽霊の正体見たり枯れ尾花
→ひとはよくわからない相手に対してびびってしまう。
想像が恐怖をかきたてる。

→相手や対象を知り、相手の本質や意図を見極めることが重要
「相手の内在的論理を知る」

■拘置所の検察の取り調べは、相手をびびらせるノウハウのオンパレードだった

エリートは徹底的に怒鳴りつけ、プライドを傷つけると供述をとりやすい

「相手を自動販売機にする」
威嚇してなじりまくると、相手はそんな経験皆無なため、一気に自信を失って検事のいいなりになる

■世の中はびびらせることで成り立っている

・CMで「がんをあおる」「老化をあおる」
・健康食品 教育関連 金融商品
・新興宗教「今のままでは不幸になる」
・無料の水質検査訪問→「発がん性の成分が検出された」
※発がん性の物質などは、およそどんな食品にも多かれ少なかれ存在するもの

■やっぱり、本・映画などで「代理経験」しておく
→「この状況はあの本のあの場面にそっくりだ」と対象を冷静に分析できる。

びびらせてくる対象を、自分の経験の中で何かのカテゴリーに振り分けてしまえば、そのような恐怖心に陥らない

■ヤクザの押し売りには
「契約自由の原則に基づいて取引しません」で通して、余計な買わない理由を言わないこと。

■こどものいじめに理屈や根性は通じない。さっさと違う環境に移させるべき

■普段から多少負荷がかかる仕事をこなして、自分の限界を知っておくこと
→必要以上にびびってチャンスを逃したり、いきなり自分の能力を超えたものを依頼されても断る判断ができる

■本当に日本がびびらないといけない相手は、中国でも北朝鮮でもなくアメリカ
→TPPは同盟を結ぶ行為と一緒で加盟必須

■国家に対してびびること。領収書はしっかり保管。横断歩道も信号無視しない


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3.飾らない
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■官僚の出世にかかわる涙ぐましい努力

「先生、私、いま職場の若い人と不倫していて、女房とうまくいってません。誕生日が近いが誰も祝ってくれないので、先生に祝ってほしい」
と正座して有力者にアピールする東大教養学部教養学科国際関係専攻卒の官僚。

■本当は知らないのに知ったかぶること

→他人から「やっぱりそのくらい知ってる人だ」と思われたい優越欲。

■岡田尊司「マインドコントロール」
カルト・暴力団・暴走族に入って法を犯す人の多くが、ある種のマインドコントロールを受けている、とのこと。
自分の存在を大きく見せようという「優越欲求と、尊師に認められたい「承認欲求が巧みに利用され、「競争意識のなかで犯罪に走った

■どこかに所属している限り、マインドコントロールから完全に自由になることは難しい
どこか引いた目線でじぶんの所属を相対化する。冷めた目で世の中を客観視。

■夏目漱石が写した近代社会の、自分を「飾る」意識

■職場でのはったりは長持ちせず、マイナスになることが多い。
メッキは必ず剥がれる。いったんそういうレッテルが貼られると、取り返すのは大変。

■成長できる人は、自分の周りに助けてくれる人をたくさん持っている。
上手に甘えることができるか。
人は他人に頼られて悪い気はしません。
それを突っ張って自分を実力以上に見せようとしては、味方も敵にまわしてしまう。色々な意味で損することが多い。

■エリツィンのサウナ政治
→ウォッカで酔わせて相手の反応を観察

■シンプルに自分を偽らず飾らず、相手と真摯に向き合っていけば自然と仕事の関係は増やせる。


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4.侮らない
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■30代半ばで仕事で伸び悩んでいる人は多くの場合「侮り」が原因。
要領の良い人ほどそう。

■侮らない方法もまた、本や映画による代理経験を積むこと

■内省ノートをつける

■「竹中式マトリクス勉強法」
→会社が「育てる」というより「鍛える」という雰囲気だったら逃げて良い

■会社内の「突然のスローガン」に注意


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5.断らない
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■本を読むスピード。
200pの単行本なら10分で!読める。
毎月300冊は読んでいる。
抱えている連載は月60本。
1ヶ月で原稿用紙1000枚書いてる。

■明日できることは今日やらない

職場によくいる
「大して仕事を引き受けてるように見えないのに、なぜかいつもアップアップで残業している人」
今日やるべきと、明日に回してokな仕事の大きさが同じに見えている。
仕事の遠近感がない。

■直前に自分を追い込んで一気に仕上げることでむしろアウトプットの質が高まる

​​■自分の世界に逃げ込まない​

​「​​オタク」といわれる人たち。自分なりの世界観を持っていて特定の分野に詳しい。
問題は、異質な存在や価値観を排除しようとする閉鎖性が強い場合があること。


■拘留512日は、外部の雑音なし・思う存分好きな本を読む・日記や文章を書くことで自分を徹底的に見つめることができた


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6.お金に振り回されない
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■お金は限界効用低減の法則が効かない
→100万円手に入れたら、今度は「1000万円ほしい」と欲望に際限がない。

■自分の労働力をいかに高く売るか
 一芸に秀でたスペシャリストになる。コモデティ=商品=代替可能な人 になってはいけない

■無闇に消費者金融で借りないこと。この事実だけで住宅ローンの審査が下りなくなる


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8.先送りしない
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■貯蓄率の低い人ほど、時間割引率が大きい
=目先の消費に大きな価値を置いているので、よほど高い利子がつかない限り貯蓄する気にならない人

■本の帯の内容(=ちょっとした作業)決めるだけで、本の売上が大きく変わる
ほんの少しの仕事のタイミングのずれとか、ちょっとした先送りで売上は大きく変わる。


■「結婚する」「子どもをもうける」も先送りして機を逃すと難しくなる典型

■先送りできなくなる「語学」・・・・公文式が、よくできていて定額制でオススメ。
毎日30分、半年もやれば、英語力は見違えるほどになる。


■うつ病になる人
膨大な仕事量、職場で助けてくれる人もいない状況で、上司に成績や成果を厳しく求められるー
精神的にいっぱいいっぱいになってしまう。
これまでできていた仕事が一切手につかなくなる
やらなければいけないとわかっていながら体が動かない。やる気も全くなくなってしまう。。

精神科医 木村敏「時間と自己」
うつ病にかかっている人の特徴
「取り返しがつかないことになった」
「もう終わってしまった」
という感覚が強い。 ※学習性無力感
※こういう人たちは間に合わなくなる恐怖から、いつもはいろいろなことを先回りしてこなしていた人が多い
(↑わたし。。。)


表現を変えれば、完璧主義者。自分が思い描いたように仕事を進められているうちは調子が良い
一度歯車が狂いだすと「もう自分はダメだ、何をやっても無駄だ」と両極端に振れる
現実はかなりフレキシブル。ダメなところがあっても別のところで補えれば全体として何も問題がないことのほうが多い
そう考えられれば、何か不測の事態が起きても「だったらこう対応すれば何とかなる」「こうやれば取り戻せる」
と柔軟に考えることができる

​​


・やたら先回りしてこなさないと落ち着かない・・・・
・色々なことを先送りしてしまいにっちもさっちも・・・・

どちらも同じ心の「硬さ」からくるもの。この「硬さ」をほぐし、取り除くことが、一つの心のもちよう。



20150821​